全国災害ボランティア議員連盟
●復興に関する意見交換
【協議】
福島:吉田顧問
・現役ボランティア。原発があった福島なので複雑なことがたくさんある。自分は
「人を殺したんだ」という思いが消えない。住民の暮らしを守れなかった。
・原発誘致は先輩だったが、事故があった時には現役県会議員。「人を殺した」計
画はいろいろ作っても、現実にはバスは出ない。福島、タンクローリーは県庁ま
で来たが、「それ以上うちの社員はそれ以上入れない」と言われた。
・命がけで入ってきてくれるところ、全員救ってくれるところはない。
被災3県の中では福島は違う。10年、20年、30年帰れない。
しかし「5年帰れない」と言われるだけ。郡山でも普通なら放射線管理区域のよ
うな線量。0.4(除染前0.9)
・「普通である幸せ」が欲しいだけだがそれが求められない。
・仮設1000個のプランターを配るなどしている。被災者は「金持っている」と言
われて行き場がなくなっている。そんな中でコミュニティ再生しなくてはいけ
ない。
・山古志では3か所でコミュニティを保ちながら避難していたが、福島ではいまだ
に顔がわからない状況にあるケースが多い。自立したいと思っているが、自立と
は「安心」して将来設計できてこそ。
・郡山市ではよそ者を受け入れる風土があるはずだったが、実際には双葉の人たち
を受け入れていない。自治体も住民も考えいかなくてはならない。
・被災自治体の首長で避難生活している人はいない。分散して住宅建設。
受け入れ側の都合もあるが、双葉郡出身者が点在。そこを直さなければ今後の復
興がない。
金沢市:宮崎議員
・電気関係の仕事している。
災害時はまず電気・・・ということで、全市町村と協定を結んでいる。AEDの資
格も取っている。防災無線があり避難場所が設定されている。電気関係者がその
エリアにいる。そこにあって業界人ががんばれるように頑張っている。
・絆と言いながら、がれき受入れの手を引いている。微量線量でも受け入れない。
とんでもないことだと思っている。国民一丸で取り組むべき。
・福島 いわき市でも設備の仕事をしてきた。漁協の周りの建物などで復旧作業。
福島の子供を受け入れる活動もしている。金沢の子供たちと福島の子供たちの交
流を継続させたいと思っている。
・今福島から避難されている方々、住民票がないので検診など受け入れなかったり
する。
戻れない気持ちも出てきた。戻れないという前提の話がないので進まない。
福井:東角顧問
・それぞれの地元で避難者を支援しているケースへの支援。被災地以外のNPOが活
動するには共募しかない。去年までは「新しい公共」の特別枠で活動していた。
平成24年で終わった。継続して寄り添いたくてもやれずにいる。
・病気、放射線検査、避難先では拒否され「福島で受けるように」と言われる。
福島の問題は福島で考えるようにと言われている。放射線の影響について踏み込
めないでいる。
・集落全体は被災しなかったけど半数が被災した集落。もとのコミュニティにどう
したら戻れるのかいいアイディアが欲しい。
福島:吉田議員
・自主避難と強制避難の違い。自主避難者の支援の在り方に課題。
富山:武田議員
・富山市では震災廃棄物が犯罪者みたいになった
岐阜:川上議員
・がれきをもっていってほしいとは聞いていない。仕事が欲しいと聞いている。処
理場を作って仕事が欲しいという意見もあった。気仙沼。南三陸。
静岡:河原崎議員
・東京都に次いでがれき引き受け。現地が望むのならばやるべきだ。しかし、お茶
産業が減退する中、ダメ押しになった。「慎重に」という声が根強かったがトッ
プダウンで強行し大きな問題になった。
・陸前高田でも地元で処理したいという声があったという。地元で処理しきれなか
ったら受け入れるが、なぜいきなり全国展開なのだという議論になった。
千葉:清水議員
・南三陸・相馬でボランティア活動している。高速道路の無料化要望。
高速代が2万円なのでたいへんだが、無料化でインチキをする人もいる。
災害ボランティア、多くの団体が発生し、内部でケンカ。
南相馬ではニーズの取り合い。ボランティアの定義、どこに置いてきたのか?
・ボランティアの名前を付ければ現地に入れる?
疑えばきりのない活動だが・・・。
身元をはっきりと。ボランティアの基準を考えなければならない。
・石巻では自殺を考える人も増えてきた。うつも増え、貯金が底をついてきた。
宮古でも 現地困窮。話すだけでもいい活動。
長島会長
・双葉町 数字の信頼がない。大きな問題。
・帰れる地域を作って帰れる支援をするのか、県外での生活を視野に入れるのか。
・新潟県に大勢が避難。個人情報保護法の壁を壊せないのであればボランティアの
力で、セットする
・ボランティア同士のトラブル、連休明けに結構有名な活動家?根城があるという
ので行ってみた。住民との接点を持っているのかと思ったら、講演活動で忙しい
とのこと。議連の目指しているのとは違う。行政と民間を結び付けるのが議連。
・必要以上の支援をしたために問題が出た。市町村職員にはノウハウがない。
・「大雪りばぁねっと」補助金で遺体捜索、請求数億円、温泉施設経営、7億9千万
円支払った。査定で5億4千万円返還請求。
高額ボート、スーツ、旭川の人にも人件費。
東京:峰岸議員
・がれき問題 日野市でも受け入れ。がれきを受け入れなければ土地がないという
ところのがれきを受け入れた。放射能、環境展で「除染」軍用除染剤もあった。
長島会長
・環境省が実証実験しているのでそちらにエントリーを。どう体積を小さくして中
間貯蔵に持ち込むか。放射性物質は移動?のみ。
・新潟知事、市町村長が受け入れを決めたのに受け入れないと言って問題が出た。
数字に対する誤解と地域に対する誤解がある。
・山古志 まだ人を雇用している 県や市の考え方による。
福島:吉田議員
・県外で支援している人たちに対する支援がない。福島では住民が戻らないという
思いがあって声が消える。
長島会長
・市長会や町村会と調整していく
兵庫:大石議員
・福島や宮城からの被災者を受け入れている。県営住宅、市営住宅などに入ってい
ただいている。期限を延長している。生活雑貨も含め行政やNPOが支援、いつま
でという不安がある。
・瓦礫、福島からの避難者が「瓦礫からにげてきたのに、また瓦礫にもどすのか」
と反対したのが大きかった。数値より感情論が先に立つ。
・ボランティア、地域の受け入れをやった阪神淡路と今と変わってないと感じた。
非常識なボランティアも多かったし真面目なボランティアも多かった。行政に見
る目がなかった。テレビで活躍している人でも現場でひどかった人がいる。
・行政の見る目、評価が大事。要領のいいボランティアで顰蹙をかっていたものも
いる。NPOの陣取り合戦、いさかい・・・繰り返している。
・阪神淡路での検証をもう一度具体的にやるべき。ボランティアの問題に目を当て
るべき。
福井:山口議員
・がれき、原発立地地域として受け入れるべきだとの話があったが、容量いっぱい
だった。ボランティア、天理教宗教団体、布教は困ると拒まれたこともあった。
ボランティアの根本的な形が変わっていたのではないか。
・ボランティアは自己責任・自己完結・手弁当。今は行くと何もかもそろってい
る。
・福島、「姿を現してよ、ほったらかしになっている。」という声があった。住ん
でいる方にしてみたら同じ生活の場。それぞれの思いでともにやらせていただ
く。
滋賀:駒井議員
・がれき受け入れは賛否両論。宮城県の清掃センター。現地・周辺から検討すべき
だが、宮城では受け入れられるのに入ってこない。仕分けに時間がかかる。がれ
きの中に遺品やご遺体もあった。マニュアルも必要。行政間の話があってもよか
った。
・災害ボランティア、キャリアパスが考慮されていなかった。たとえば、自衛隊OB
の活用や仕組みづくりなど。
岡山:有本議員
・がれき受入れに関して、インターネットでバッシング。放射能汚染のないものと
したが、受け入れ数量がいっぱいで現実的にはできなかった。バッシングを受け
るということについて問題だと思った。国民としてどうか、憤り。
・釜石で活動。 新日鉄釜石など近くで処理すること大事。
・連合の関係でセンターがあった。登録メンバーが行ったが、左派的団体などとト
ラブルがあったと聞いている。目的に立ち返る。主権争いではない。さらなる取
り組みを。
・社協でボランティアを募って活動した。
岐阜:川上議員
・がれき、問題が出ていない地域もある。
当初からボランティアセンターががれきを分別したところは問題が出ていない。
ボランティアはがれきの処理をすべきではないという誤った発信があった。指導
したボランティアのレベルの低さも問題。
・阿賀町では天理教が大活躍。町が宗教団体に対して感謝状を出した。
・仮設住宅、住人同士の仲が悪くなっているところもある。復興住宅がなかなかで
きず解消されない。仮設住宅の基準づくりを。
千葉:泉川議員
・山古志、映画(橋本監督)「掘るまいか」で義捐金。気仙沼埼玉教区で寝袋もっ
て活動。
・NPO作った。日本人として困っていることに対し役に立ちたいと思った。
・仮設住宅で慰問。避難で流浪した人たちがいた。
仮設の基準は必要。メンテナンスも。
千葉:清水議員
・持ち出ししながら活動している。高速代負担はご再考を。
福島:吉田議員
・仮設の人たちでペットボトルの水しか飲めない人が多い。恐怖心があること、理
解してほしい。
福井:藤田議員
・原発を推進してきたことで「人を殺してしまった」という言葉が重い。
しかし、現状の立地自治体の関連会社は、掃除などでこれまで持たせてきたが、
その仕事も間もなく尽きる。別の形で人が死ぬのではないかと危惧している。