令和元年度事業

令和元年度に実施されました総会、研修会のご報告です。

総会要旨

谷公一会長あいさつ:
 長島前会長のあとを受けて、災害ボランティア議員連盟の会長を務めさせていただくことになりました。
 大災害時には災害補助資金という制度が古くからあります。有利子で、阪神淡路大震災当時は3%の利息ですけれども、350万円を限度に貸し付けるという仕組みです。24年前、義援金が1500億も集まりました。何せ被害も膨大でしたので、一世帯、全壊世帯でも、40万円でした。被災者生活支援制度もなかったから、多くの方が災害補助資金に頼った。6万人近い方々が、1300億を借りた。神戸市なども、大変な努力をされて、無償還の方に対して、裁判所に訴えて強制執行ということもずっとやってきました。しかし、9%ぐらいの金額はいまだ無償還という状態でした。
 国の法律で、債権管理法という法律がございます。国の債権は、償還期限から十年を過ぎて、無資力の場合は免除するという規定がございます。じゃあ、無資力とは何ぞや、ということで、地元と財務省なり、政府ともずっと交渉してきたわけですけれども、結局、生活保護を受けている人、破産した人、これは免除になる。それ以外の方は、いくら所得の低い方でも、現行法では認められない。災害が起きたのが平成7年でしたから、償還権が十年ですから、それから十年後、過ぎた年が、平成27年でした。それからずっと、交渉をしてきたわけですけれども、昨年の秋そういう結論になった。これを解決するには、もう法律しかない。それで議員立法ということで、自民党、それから公明党などが中心になって検討を進めて、最終的に衆議院は全会一致で可決し、参議院は明日の本会議で可決、成立することとなっております。これによって、おおむね90億の債権、そのうち国が60億、兵庫県と神戸市が30億の債権を放棄するということに、この法律によってなし得たことでございます。

 

若松謙維副会長あいさつ:
 私自身が防災士をとらせていただきまして、昨日も、災害白書に防災士の記載がなかったんでぜひ書いてください、ということと併せて、ボランティアの活動もしっかり国民に知らせていただくということもお願いを致しました。昨年は、秋田が二回、山形三回、北海道二回ということで、被災地を歩いていきましたが、西日本豪雨災害の時も、ここにいらっしゃる方々が、ほとんど自分の選挙区を忘れて、被災地にいて大丈夫かなと思うぐらいに本当に現地に入っていただいて、どれほどこの被災地においての具体的な勇気と力があるアドバイスがあったかということで、本当改めて心から敬意を表す次第です。これから暑くなります、これからまさに災害本格シーズンでありますので、お互いに連携を取りながら、国、また市、また県と連携を取りながら対応してまいりたいと思います。

 

泉健太副会長あいさつ:
 国民民主党という政党の政調会長をしていますんで、今参議院政策を作っているんです。この機会にぜひと思って、政策の中にボランティア控除を入れさせていただく予定になっております。公党としては、マニフェストと言われるものには初めてかもしれません。一つの政党のものに入ったということをきっかけにして、「ほら、あそこもやってるじゃないか」という風にして各党でやって頂く引き金役としてぜひこのボランティア控除というものは訴えさせていただいています。もう一つは災害関連で言いますと、被災者に対する雑損控除。これだけでは被災者支援がまだ足りないということで、被災者の控除を別枠で作って、雑損控除で引いた後にさらに、その被災者に対しての控除っていうものができないか。こういうことも今検討しているところです。

 

細川事務局長:
 30年度の事業報告をさせていただきます。春に総会・研修会を行わせていただきました。国会議員の会費を5000円から6000円に上げさせていただいた。30年の冬に福井で豪雪がありましたので、NPO法人福井災害ボランティアネット理事長の東角操さんにお話しを伺いました。それから、日本財団の黒澤さんにもお話を伺いました。公開討論会といたしまして、議員としてどのように地域に向き合うかというお話を、特に重機のボランティアのポイントといたしまして、重機ボランティアの扱いをどうするかという話し合いをさせていただきました。
夏の研修会では、千葉の方で発生した災害について勉強させていただきました。地震とか津波とか液状化現象とか、様々な災害を受けてらっしゃるので、予想以上に学ばせていただいたところです。

 

鈴木会計:
 30年度の収支決算報告というところをお開けいただきたいと思います。前年度繰越金が68万2486円、収入合計が209万8492円でございます。支出の方が、140万446円でございます。残金の69万8046円を、次年度へ繰越ということにしております。

 

木下議長:
 賛成多数と認め、第一号議案、平成30年度事業報告および、平成30年度収支決算報告、並び会計監査報告について承認をされました。

 

細川事務局長:
 令和元年度の事業計画です。総会で事業計画というのを審議頂いておるところです。研修会で、生活再建支援制度について、いろいろ編成をしております。それから、秋ですけれども、この議員連盟、2009年に設立をいたしまして、10周年を迎えます。それで、今年度は研修というよりも、メインを10周年記念という形で持たせていただき、今までの十年を振り返り、さらに先に進めていけるような研修会を考えたいと思っているところです。
鈴木会計:前年度繰越金が69万8046円。当年度、収入合計が226万3046円にしてございます。それから支出の部ですが、合計が226万3046円としてございます。

 

 木下議長:第三号議案、令和元年度事業計画案および令和元年度収支予算案について、圧倒的多数で承認をいただきました。

研修会要旨

(1)国の被災者生活再建支援制度について

藤田昌邦内閣府政策統括官防災担当参事官事業推進担当:
 被災者生活再建支援法というのが平成10年にできています。国が2分の1、都道府県が2分の1の負担で支援をするという仕組みになっていまして、仕事や年齢の制限も特にございません。要は、全壊とか大規模半壊になれば、基本的に申請して頂ければどなたでもお支払いをするというような制度になっています。
昨年度が実は被災者生活再建支援法20周年ということでございまして、平成10年に被災者生活支援法というこの法律ができています。阪神淡路大震災を契機にしまして、こういった支援が要るのではないか、またその支援をなかなか一つの都道府県とかでやっていくのは大変、大きな災害になればなるほど大変だよね、というようなお話があった。
 支援制度の主旨でございまして、生活再建、自然災害により生活基盤に著しい被害を受けた人に対して、都道府県が相互扶助の観点から拠出した基金を活用して支援金を支給することによって、生活再建を支援する、というようなことを目的とした制度となっておりまして、先ほども申し上げた通り支援法の適用となるものについては、都道府県が相互扶助の観点から作った基金から支援金を支給して、適用とならない災害については地方自治体において独断、個々に判断して独自支援制度をやられるということになっています。その支援法の適用については国から2分の1補助ということになっておりますけど、これ東日本大震災のときには5分の4補助まで補助率が上がっています。
 支給額は一番上の全壊で基礎支援金がまず100万円もらえまして、建設購入をするとさらに200万円でございますので300万円ということでございます。支援金の申請窓口は市町村ということになっています。よく「被災者生活再建支援法の支援金マックス300万円もらったって、こんなものもらったって家建て直りませんよ」っておっしゃる方いらっしゃるんですけど、正直申し上げてあくまでもやはり自然災害からの自宅の復旧ってのは、厳しい話をするようですけれども、自己努力、自力再建というのがやはりメインです。それに対して、それを何とか進めていただくための後押しをするというのが公助の基本的な考え方だと思っています。
どういう自然災害が対象になるのか、ということでございます。一つは市町村単位で見ますと、基本的には10世帯以上の全壊世帯がある場合です。そのほかにも災害救助法の要件を満たした場合という要件がございまして、これは人口5000万人未満ですと、30世帯の滅失ということでなりますので、実はこの滅失ってのは全壊じゃなくても半壊でも2分の1、床上浸水でも3分の1ってカウントができるってことになっていますので、例えば全壊はほとんどなくても半壊で60世帯ぐらいあったりすると、60世帯の2分の1は30ですので、30世帯で人口5000万人未満だったら適用対象になりますね、といった制度になっています。そのほかにも都道府県単位で100世帯以上の全壊世帯というような要件がございます。
 次に支援金の支給の流れというのをちょっと考えてみたいと思います。まず、市区町村から被災された世帯に罹災証明書が公布されますと、支援金の申請ができるようになりまして、市町村に申請をして、市町村は都道府県に送って、都道府県は基金を持っています被災者生活再建支援法人というところに送って、その支援法人から支援金が支給される、ということになっています。この支援金が、要するに都道府県の代わりをしている基金から全額支給されるわけですけれども、支給しましたら、国に補助金申請をしてきまして国が補助金を出す、という仕組みになっています。
 支援金の支給実績でございます。平成10年からできています。東日本大震災、今までずっと支援金支給してきましたけど、このところ災害が結構いろいろ増えてきておりまして、特に熊本地震の後は、ぐんと支援金の支給が増えていまして、今まで東日本大震災以外でも1110億円支払ってきていますし、東日本大震災を入れますと、4725億円の支給ということになってきています。
この支援金につきましては、基金に全都道府県から拠出して作って頂いておりますので、平成11年と平成16年の拠出が通常の拠出でございます。通常の拠出をしますと、実は地財措置がございまして、起債充当率100%で、普通交付税で80%算入できますので、いわば国と県で2分の1負担だとすると、本来50%負担なんですけど、その内50%負担の内の40%は知財措置があるということなので、本当の単費は10%というイメージを持っておいていただければと思います。23年が二つございまして、東日本大震災の関係でございます。東日本大震災の時に880億積んで頂いてますけど、基本的にこれはほぼ全額特交措置されていますので、基本的には東日本大震災の時の対応は、支援金については地方の負担はほぼゼロというような状況になっているということです。
 このような状況でも、基金がどんどんどんどん今減ってきていまして、実は今年度基金を400億積み増しするという風に伺っています。これはどちらかというとその11年とか16年と同じような、いわゆる地財措置の対応がなされていくんではないか、という風に考えています。
 被災者生活再建支援制度の時に、「全壊で10世帯以上あるところの市町村は支援金が出たのに、うちは全壊が8世帯とか何世帯しかなかったので支援金が出ないんだ。これは制度の不備なので何とかしろ」というお叱りを結構いただきます。この部分につきましては、実は先ほど申し上げましたように、何故10世帯以上に限定しているかというと、10世帯以上ぐらいの大きな被害があれば、他県も含めて、国の支援も含めて全面的に支援できるんだけれども、それよりも小さいような災害であったら一つの都道府県とかで対応できるんじゃないか、ということもあって今の制度ができているということでます。なので、地方公共団体のそれぞれの判断でやっていただければいいということになっているんですけど、被災者生活再建支援金というのは、都道府県の相互扶助制度のために、一定規模以上の災害を対象としているんです。いずれかの市町村で支援法の適用となる災害で、同等、同じ災害で適用とならない市町村であっても、先ほど申し上げたように都道府県が独自で、条例で独自支援制度を作って頂ければ2分の1を特別交付税措置にします、ということになっています。実はこれ18府県ではもうこの制度は作って頂いております。この制度を作って頂いているというのはどういうことかというと、その県内であれば、「こっちの市町村が10世帯で適用になっているのに、うちは8世帯なので支援金が出ない」ということにはならない。もう今現状として同じだけの支援がされるようになっているということです。ただ、簡単に言えば、いわゆる基金から法に基づいて支援金が出るのか、都道府県なり市町村から支援金が出るのか出先が違うだけの話で、被災者にとってみればどっちから出てきてもお金はお金なので関係ない、という制度ができていて、18府県ではこういうのは作って頂いているということです。できれば、この18府県に載ってない都道府県の方々は、ぜひともお帰り頂いた時に「うちは何でこれ作んないのかなあ」って聞いていただくなりすると我々としても非常にありがたいなあ、と思っています。

(2)各県の被災者生活住宅再建支援制度について

あべ群馬県議:
 先ほどの説明の中にもありましたけれども、18の都道府県で被災者生活再建支援制度を独自のものとしてやっていくという、その中の一つが群馬県ということです。群馬県は、平成27年の4月の1日から生活再建支援制度をやっていますが、国の支援内容と同一のものになっています。この制度がどういう経緯で出来たかという話なんですけれども、群馬県では、平成26年に大雪の被害がありまして、その時に雪でつぶれてしまったとか、全壊だったり半壊だったりっていうようなところが出てきたんですけれども、その時にその対象になるところとならないところがあったということがありまして、その前の年に、竜巻の被害とかもあったんです。その竜巻の被害があって大雪の被害があって、国の制度の対象とならないところがある。で、その国の制度の対象にならない、同じ災害を受け、被災した方にしてみれば、その周りの、例えば隣の9軒が災害を受けているかどうかということと、自分の家が災害を受けているかどうかということは何も変わりがなくて、周り10軒が災害を受けているから自分のところも大変だとか、周りは受けてないけど自分のところは受けているから大変かっていうとそこにはやっぱり違いがないわけです。それであれば群馬県でもやっぱりそういう制度を作ることが必要だろう、という話になりまして、平成27年の4月の1日からこの制度が始まったということになっています。各都道府県の独自な被災者生活再建支援制度というのも、見てもらうとその支援内容は色々で、うちの群馬県の場合は内容的には国の制度と同じにしてあるのは、目的がやっぱり国の制度の対象とならない数戸の被害であっても同じように支援するということが目的なので、それと同等の支援をするというような中身になっています。

 

宝来鹿児島県議:
 県独自の被災者生活支援金という取り組みに関して、この支援金は、群馬のあべ先生が言われたのとは趣を別にして、鹿児島県で平成18年度に起きました県北部豪雨災害、大規模の災害で床上浸水以上の被害を受けた世帯、及び小規模事業者を救うための支援金を創設しました。ここは、国の制度と同じように基金を作っております。県と各市町村で被災者生活支援基金というのを作りまして、基金規模は4億円ということになっております。30年の末の、現在は1億1800万しかないんですが毎年積立てているということです。この4億円の規模というのは、決められた経緯というのが、県北部豪雨災害、平成18年度のこちらを基本にしているため、3億2400万かかっていますので、4億円という基金規模で運用がされております。その後も豪雨、台風、それぞれに支援金が支給されている状況です。台風と豪雨を合わせたら、非常に多くの市町村、17市町村が被害を受けておりまして、先ほどあべ先生も言いましたように小規模の施設も、世帯も救うという目的もあります。何故かというと、各離島がありまして、実は全部で100世帯もないような離島、そして西側、東側、北側という形で部落ごとに風の当たり方も全く違う。おまけにその部落にも10世帯がすでにもうない。そういう小さな世帯の部落という所で起きたということになると、その特異的な災害と認められて、なかなか支援金が使われないところなんですが、そういうところも救済しようという目的も含まれていると考えられております。さらに、県内の市町村の住家被害に関わる独自の支援制度ということで、一部ですが見舞金という位置づけで構わないと思います。こちらに関しましては火事も含まれておりまして、各市町村でそれぞれルールを決めて、要項を決めて、条例を作ったりしながら支給しているところです。

 

川上岐阜県議:
 今回岐阜県でも取り組んでやっとこの春に被災者生活再建支援制度が作られました。平成17年の時から県制度として100万の後、半壊とかでも出るような仕組みになっています。ただその適用される条件が厳しかったものですから、この度その被災者生活再建支援法が適用されないところの支援としてそれ以下の軒数の時は、市町村が罹災証明を出したものについては県として支援をしようということで、市町村がお金を出すものに対してトータル300万、市町村が半分を出して、それに対して県が出してあげるという形で被災者生活再建支援制度を作りました。後、これまでの半壊とかそういった支援を50万とか、これは額は少ないんですけど、そういったものについては続けようということで、被災者生活再建支援制度が始まりました。ただ、それをやってもまだまだ課題は残っています。というのはどういうことかと言いますと、今の生活再建支援については、そこに住んでない場合は「後で戻って来るつもりだった」はダメだよ、と言われました。そういった課題であるとか、母屋じゃない建物は対象にならないのと、その建物が建ってないところに、例えば山から流木が流れてきたり、最近はよく土砂災害ありますけど、山から流木が流れてきたり、そういったものについては換算されないものですから、撤去費用は出ませんし、そういった課題がまだまだ残されています。ですから被災者生活再建支援制度は、300万では「そんなもん家は建たんぞ」ってまさしくその通りでありますけど、その中の本当一部ですが再建費用の一部として使ってもらおう、ということで出しているんですが、まだまだその周りの部分で課題があるんだということを、これから検討をしていただければなあ、ということも思っています。