事業報告

全国災害ボランティア議員連盟 設立総会

全国災害ボランティア議員連盟 設立総会

● 日 時    平成21年10月17日(土)
● 場 所    新潟県長岡市 長岡グランドホテル
● 来 賓    泉田 裕彦  新潟県知事
         田尻 直人  内閣府政策統括官(防災担当)付
                災害予防担当参事官
●設立記念鼎談
鼎談者      泉田裕彦   新潟県知事
         久住時男   見附市長
         福留邦洋   新潟大学復興科学センター準教授
コーディネーター 川上哲也   岐阜県議会議員

【泉田知事】

○組織を介して上がってきた情報「ボランティアは十分だ」しかし現場では人手がたりないと言われる。  
お風呂の水なし、洗濯場遠いなど、現場は人手をたくさん欲している。なのに行政は「ボランティア足りている、来すぎて困る」という。このギャップはなぜか。  
○官の組織・・・県庁職員は民間のかかわりがどれだけあったか。
市民と接する機会が少ない→市民とかかわれるのは政治家 有権者と必ずふれあう。  
○ボランティアでもスキルが違う。リスク管理がいる。コーディネートをする人がとても貴重。
情報交換を議員連盟とともにしたい。
○起きてから資料は読めない。 平時に学んでおく。
○被災地は経験を発信することが恩返し。

【久住市長】
○行政はプロ意識が強く、情報を外に出そうとしないが、世の中には参考にできる素晴らしい知恵がある。私は、窓をあけるべきというポリシー。
○自治体最前線:自治体の持っている力はとても小さい。人口4万31千人。2千名以上避難困難者がいるが救急車は2台しかない。地域の力しかない。端的なのはボランティアの発想。
○H16年7~8月に12回の避難勧告等発令。初めは「雨で情報が聞こえない」と職員は市民に殴られそうになるほど叱られた。職員も家族も被災者。職員の姿を見て、住民も分かってくれて変化した。
○避難勧告を躊躇しない。判断の遅れは命取り。人は逃げないもの→タイミングも重要だが情報を逐次出して逃げる気にさせる。
○ボラセンは立ち上げろ、ボランティアによって町が明るくなる。
○トップは苦しみと悲しみの共有。ゴミの広い仮置き場はすぐ手配。記者会見は定例で。お金のことは後でなんとかなる・・・と見栄を切ること。視察を受け入れる・味方になる。

【福留准教授】
○いい知恵はいろんなところにあるが、地元でどう受け入れるかが大事。ポイントは柔軟性と見極め。
○ボランティアに行く側も72時間・1週間のセオリー・定石はできつつあるが、その後は様々。引き際も難しい判断。地域性が大きく違う。
○専門家ほど原理主義。地域性などどこまで咀嚼できるか・・・。ボランティア、いかに地域の声に耳を傾けるかが大事。地域にうけとめられなければ、結果的によくない。

Q:要援護者リスト作成・職員が活用したがらない。
A:久住:福祉部門は出したがらない。柳田邦夫先生の「命が大事」という講演:その言葉を使わせていただいた。あるエリアでの使用であって、全体ではないという説得をした。防災切り口で、近所とのネットワークつくりをする。コミュニティ再生が大事。
A:泉田:県から法改正を要請→「本人に有用な情報は出していい」
条例も変えた。しかし首長の判断が揺れている。逆手上げ方式:情報を出してほしくない人が申し出る。

【以上 議事録抜粋】